カケハシ、

鹿児島と日本をつなぐ架け橋のような存在に。

凡人だからこそ、やらないといけない。大学6年目を迎える平野 賢正さんが見ているものとは?

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社会人学生という言葉は、多くの人が聞いたことのあるかと思います。
社会人として仕事をしながら、夜や土日に大学に通って勉強する方のことを言いますね。

では、「学生社会人」という言葉は聞いたことがあるますでしょうか?
学生をしながら、社会人のような感覚で仕事をしたり、活動をする学生のことです。

社会人学生が全国に3万人ほどいるにも関わらず、学生社会人という言葉はあまり聞きませんが、福岡には、学生社会人という文化を広め、自らも学生社会人として活躍されている大学生がいます。

今回《カケハシ、》は株式会社ビジップの平野賢正さん(以下:ひらけんさん)にお話を聞いてきました。

 

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平野 賢正(ヒラノ・ケンセイ)。Bizship株式会社COO。1993年、山口県下関市生まれ。九州大学工学部地球環境工学科4年(休学中) 大学4年生の時(休学前)にビジップ株式会社の外部ライターとして関わり、その後入社。2017年4月より、COOを務める。人材育成やドローン関連ビジネス、長期インターンシップコーディネートなどビジップ株式会社が行なっている事業全般のプロジェクトマネージャーをしている。

大学3年生まではゲームしかしていなかった。きっかけはこのまま社会へ出ることへの危機感

-様々な活動をされている印象が強いひらけんさんですが、Bizshipに入る前はどんな活動をしていたのでしょうか?また、なぜビジップに入るきっかけはなんでしたか?

 実は就職活動が始まるまで、ゲームしかしてこなかったんです(笑)。小さい頃からゲーム好きだったし、大学生になると一人暮らし×自由な時間×マイパソコンを持つようになり、もはややらざるを得ない状況でした。(笑)しかも自分が大学に入学した2012年というのは、某パズル系ゲームがリリースされた年で、みんなが教室で指をクルクルしてました。ぼくももれなくその波に乗っかって(笑)。

で、就職活動が始まる段階で、ゲームしかしてこなくて、何にもできない奴が社会に出たら、マイナスになるんじゃないかって感じて、せめてプラマイゼロにはならないとダメだろうって思いました。

大体そういうタイプの人間って、一回起業に興味持つようになるじゃないですか、ぼくもその一人でしたね。一時期友達と起業する話もしていたんですけどね。結局起業せずに、インターンで入った会社がありました。
その会社が持ってたメディアで記事書いてよって言われた時に、学生×起業で記事書こうと思って、でも学生起業家に知り合いがいなくて、この人に聞いたら繋がるんじゃないかと思って、facebookでメッセージしたのが当時のビジップ代表の朝舩さんでした。

 

ぼくは何でもかんでも極めたくなるタイプで、当時やっていた文章を書く、ということも極めていた最中でした。
一方で、ビジップは政治系のメディアを学生向けに届けることをしていました。その記事を読んで、「これ、ぼくの方が上手に書けますよ」って朝舩さんに言ったら、「じゃ、やってよ」ってなって、外部ライターとして関わっていたのがビジップに入る最初のきっかけでした。

 

-現在ビジップではどのような関わり方をしているのでしょうか?

今はCOO(最高執行責任者)として、ビジップが手がけているプロジェクト全体の管理をしています。
前社長の朝舩さんが抜けてからは、社長は親会社の社長が兼任していて、その下にぼくがいます。説明するとややこしいので、ほぼ代表みたいな感じで説明しています。笑

ライティング系のお仕事もいくつかもらっていて、その時はまず自分がやっていますね。ライティングを徹底的に追求していましたし、お金をもらってやっているので、ある程度の下地を作ってから、他の人に任せるようにしています。

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ビジップ株式会社のメンバー。九州大学西南学院大学福岡大学に在籍している。

人材育成、ドローン関連ビジネス、広報支援など、様々な事業をしているビジップやひらけんさんの使命とは?

-ドローン関連や伊万里市での事業などを展開していますが、どのような意義を感じているのでしょうか?

伊万里市ではPORTO3316というスペースで女性起業家やプロのカメラマン呼んでセミナーしたり、伊万里市検定のアプリ作ったり、フォトコンテスト開催したり、ショートムービー作成の補助などしてますね。

ドローン関連ビジネスでは、子どもを集めてドローン教室を開催してたりします。

でもビジップだけで何かするというのはほとんどなくて、他の団体や企業とコラボしながらしてます。ビジップは学生の集まりでしかないので、学生レベルのことしかできない。けどそこに企業や他の団体が入ると、質の良いものが生まれるし、価値提供も大きくなると思ってます。


ぼくらは「次世代人材の新しい働き方を創造する」ことをミッションに掲げていて、つまり、次世代のビジネスの中で活躍できる人材を増やしたいんです。別にバイトとかを否定しているわけではないけど、人が考えたビジネスモデルの中で時間や労働力を提供するんじゃなくて、ビジネスモデルを考える側の人間を増やしたいと思っています。

 

例えば、教育学部の学生は教育実習で実践する場があるけど、ビジネスをしていく学生はビジネスを実践する場がない。大学は学びの場ではあるけど、実践の場でもなきゃいけないんじゃないかな、みんな社会に出たらビジネスするんだから。

 

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小学生を対象にしたドローン教室の風景

-休学を2年してまでビジップに関わっていますが、どういうところに楽しさを感じているのでしょうか?

関わってこなかったような人と関われるところだったり、ドローンのイベントで子どもが楽しんでる姿を見たりとか、コミュニケーションって意味が一番強いのかなあ。

ぶっちゃけビジップじゃなくてもよくて、逆になんでもいいから、とりあえず目の前のことをやろうって感じです。もっとあるかも!とか言ってたら一生そのままじゃないですか。

自分がわりと何でも楽しめるタイプってのはあるかもしれない。撮影補助とかしてて全然楽しいし、業界用語覚えるのもおもしろい。レフ板のたたみ方とか知らないでしょ?(笑)
いろんな経験してたら、どっかで役に立つかもしれない。
「え、平野くんそれ知ってるの??」ってなると嬉しいじゃないですか。

 

何でも楽しめているのは、やりたいことがないからだと思う。
人生において、やりたいことがある人の方が少ないでしょ。だから、目の前にあることを、自分が楽しめるように仕向けていく。

その道のプロを知ってからやってみるとか、めちゃくちゃ真剣にやってみるとか、
本気で真剣にやったら、何でも楽しめると思っています。 

 

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NPO法人学生ネットワークWANと合同企画した地方創生会議in九州

凡人だからいろいろやらないといけない。次世代人材になるために。

-やりたいことがずっとあると思っていたので、やりたいことがあるわけじゃないというのは衝撃だったのですが、ひらけんさんがこうあればいいって思う世の中ってどんな世の中ですか?

みんなが、「あぁ、幸せだな」って感じられる世の中になればいいかなって思ってます。

別にバイトとかを否定はしないし、その人が幸せなら全然それで良いと思っていて。

ビジップがしているからしろよなんて言えない。あくまでこういう選択肢もあるよってことしか言えないかな。「嫌われる勇気」っていう本に出てきた、「馬を水飲み場まで連れていくことはできるが、水を飲ませることはできない」っていう言葉がドンピシャで、まさにそんな感じ。
でも、もちろん自分たちが正しいと思ってやってるし、そうじゃないとやる意味はないと思ってます。

 

-ひらけんさん自体は将来起業したい!とかはあるのでしょうか?

いろんな経営者の人と話をしたり、一緒に仕事してて見えてきたのは、自分に経営者は合わないんじゃないかなあってこと。むしろ、経営者の右腕とかになって、その人たちがカバーできない部分をカバーしていくのは向いてるんじゃないかなっていうのが最近見えてきました。

昔はサッカー部のキャプテンをしていて、その時は経営者向き?とか思ってたけど、よくよく考えたら、キャプテンてトップじゃない!監督いるじゃん!ってことに気が付いて。今のビジップでの構造と全く一緒なんですよね。

監督→キャプテン(自分)→部員

CEO→COO(自分)→Bizshipメンバー

って感じで、ここが自分の取るべきポジションなのでは?って感じてきました。

あとは、ビジップが言ってる、次世代人材になりたいって思ってます。
次世代人材っていうのは「自分の意思で自分の人生を自分でデザインしてコントロールできる人材」のこと。常に自分の頭で考えて、主体的に動ける人でありたい。うちの社長がぼくのロールモデルで、拠点は福岡だけど、全国で仕事してて、時間と場所にとらわれてなくて、自由な感じがすごくいい。そこまで自分を高めていくためにはもっといろいろやらないといけない。

 

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福岡の大学生向けに開催したセミナーの様子

-最後に地方学生に伝えたいことを教えてください!

伝えたいというか 、もっとこうしたらいいじゃない?みたいなのはいくつかあります。

「できない」っていうんじゃなくて、できる方法を探そう、とか。地方にいるから、東京の会社のインターン参加できないとか言うんじゃなくて、地方にいても参加できる仕組みを考えてみたらいいと思うし。

できるかできないかなんて、やってみないと分からないことだから、「とりあえずやろう」精神はすごく大事だと思う。

その中でも、「みんなでできること 」を考えるとおもしろい。一人でするよりチームでした方が大きいものができるから。

学生だから、これをすべき!ってのはあんまりなくて、自分がBizshipしているのも、凡人でいろいろしないといけないから、やってる。

いろんな人を巻き込むためには、自分のやってることだったり、興味のあることを発信しないといけない。

 

あとは九州の学生には、ただ単にビジップをもっと知ってほしいです!

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 編集後記

 取材が終わり一番に感じたのは「意外だなあ」ということ。以前からひらけんさんのことは一方的に知っていたのですが、やりたいことが明確にあるという印象を持っていたから、すごく意外な一面を見せてもらいました。

自身を凡人と称して、だからこそいろいろやらないと話すひらけんさん。

Bizshipでは長期インターンのコーディネートなどもしているので、もっともっと成長したい!と考えている人はぜひ、ビジップに連絡してみてください。

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